Freecivオンラインプレイ解説 最初の都市を建設するまで

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日本のオンライン環境で主流となっている一人一島の島嶼戦マップにおける、ゲーム開始直後のユニットの動かし方およびマップの探索についての解説です。 ゲームが開始してから、最初の2都市を建設するまでの流れを説明します。

事前情報

今回の本土となる島のスクリーンショットです。本来はゲーム開始時に知ることのできない情報ですが、題材とする島の広さを把握していただくために掲載します。

初期配置(観察状態)

ゲーム設定は、マップの生成方法:島ベース、開始地点の決定方法:大陸のサイズに合わせる、サイズ1、プレイヤー数7、丘/山の量0、小屋(先住民の集落)なし、(科学タブ)科学技術係数200%。 最小限の設定変更で、かつ日本のオンライン対戦で主流の設定と近いマップが生成されるようにしています。

0ターン目

生まれ落ちる

初期配置

さて、あなたの文明がこの地に生まれ落ちたばかりの状態です。 一つ上の章でこの島の全景の画像が掲載されているようですが、忘れてください。 ゲーム開始直後、あなたはせいぜい周囲2タイル程度の情報しか知りません。

今回の解説は、この状態から数ターンの間にどのようにユニットを動かし、マップを探索し、都市を建設するかを主眼に置いています。

ユニットを動かす前に

さて、あなたはすぐにでも手持ちの探検家ユニットを動かして、この暗い世界を少しでも明るく照らしたいと思ったかもしれません。 しかし、ちょっと待ってください。 どの方向にユニットを動かすのが最善なのでしょうか?

探検家は1ターンに3タイル移動することができるので、最初のマップ探索の主力は探検家になります。 この貴重な探索ユニットを明後日の方角に向かわせてしまい、また元の場所に戻ってくるのに2ターンかかったとしたらどうでしょう? より効率的に探索を行っていたならば、6タイルも向こう側の地形の情報を得られたかもしれません。 まずは、探検家をどの方角に向かわせるのが最善かを考えましょう。

今得られている狭い視界だけで、今回の島がどのような形なのかを予想してみるのは良い方法です。 (もっとも、予想を立てるにしても、自分の島がおおよそどのくらいの広さなのかはおおよそ把握できておいたほうがいいと思われます。 しかしそれは、ゲームやゲームの設定に少し慣れていないと難しいことだと思います。 なので最初はだいたいでいいのです。)

この島はどんな島なのでしょうか?わくわくしますね。

おそらく、南東の方角に陸地がずっと続いている、というわけではないでしょう。 どう考えても南東には海が広がっています。こんな方向に探検家を向かわせる必要はありません。

では北西は? こちらはかなり向こうまで陸地が続いている可能性があります。 南東の海岸線がすでに見えているのですから、北西側の海岸までは距離が開いていると考えるのは妥当でしょう。 (もっとも、かなり細長い島が生成されることもそう珍しくはありません。だいたいの予想でいいのです。)

北東、および南西方面はちょっと悩みどころです。 どちらの方向にも海岸線は見えていませんから、どれだけ陸地が続いているかはわかりません。 もちろん、陸地はいま見えている部分だけで、それより先は海、ということもあり得ます。

どうやら、南東以外の方向に探検家を進ませるのがよさそうです。 といっても、北東、北西、南西と考えるだけでも、3つも選択肢が残っています。 ほかの情報も考慮して、どちらの方向へ探索を行えばいいのか考えていきましょう。 いったい、いつになればあなたのユニットは栄光ある一歩を踏み出すことができるのでしょう?

まず、喫緊の課題として、あなたは帝国の最初の都市、つまり首都を建設する場所を決めなければいけません。 また初期ユニットの開拓者は2つありますから、2つ目の都市を建設する場所も考えてあげるべきでしょう。 文明に都市が1つもない状態を長く続けるべきではありません。 そのため、既に今見えているタイルのうちのいずれかに首都を建設するべきである可能性は高いと言えます。

もう一度、あなたの狭い視界が何を捉えているかを確認しましょう。

初期配置

西側にキジがありますね? キジは専制政治下でも2/2/0と、要求を満たせるだけの食料、そして森の高い生産を両立できるとても優秀なタイルです。 もっとも、キジの上に直接都市を立てるのはあまり得策ではなかったり、また丘都市や森都市と併用すると産出される交易が0になってしまったりもしますが。 しかしそれはこのキジ(変換ミスではありません)の趣旨からは外れるため、詳しい解説は行いません。

ともかく、キジは首都の都市圏内に含めるタイルとしては非常に良い特産物です。 このキジを首都で利用できるようにすることを考えましょう。 では、探検家をこのキジの近くに移動させればいいでしょうか? とはいっても、南西方向に向かえばいいでしょうか、それとも北西方向に向かえばいいでしょうか。 そろそろ考えるのが面倒になってきたでしょうし、とりあえず探検家をキジの真上に移動させてみるのなんてどうでしょう?

ここで、特に島嶼戦マップにおいては、都市をより海岸に寄せて建設するべきであるというセオリーを思い出しましょう。 これまた本記事の趣旨ではないので詳しい解説は見送りますが、より海に寄せて都市を建設することで、将来的に多くの海洋タイルを利用できる、国家の総面積が広がる、遠くまで見渡せるなどのメリットがあります。 なので、意気揚々と探検家を向かわせた先が内陸部であったなら、島嶼戦マップではあなたはちょっとがっかりするべきです。

となると、海岸線に沿って探検家を移動させれば、移動した先も海岸に違いありません。 これはだいたい正しいのですが、完全に海岸線沿いにユニットを移動させた場合、ユニットの視界には退屈で変わり映えしない海がずっと映りつづけることに注意してください。 海岸線を把握することと同等に、陸地に何があるかを知ることも重要です。 あまりにべったりと海に沿って探検家を移動させることは、やはり得策とは言えません。 また、海岸線沿いに探検家を移動させていった場合、ユニットが半島の袋小路に入ってしまうこともあります。 そうなると同じタイルを往復するぶんの移動が無駄になってしまうので、その点にも気を付けたほうが良いでしょう。

また、先ほど島の形を大まかに予想した際、北西方向にはしばらく陸地が続いている可能性が高い、と考えました。 仮に3タイル進んでも対岸が見えなかったとして、そんな内陸部に首都を建設するのはややセオリー外です。

というわけで、あなたのユニットの記念すべき一歩は、探検家を西に移動させることで決定です。

記念すべき一歩

では早速……

最初の移動?

ちょっと待ってください!

どれだけ引き延ばせば気が済むのか、と考えているかもしれませんが、ちょっと待ちましょう。 特に最初のターンは、一気に探検家を複数タイル移動させるべきではありません。 1タイル移動するだけでも視界は広がるので、それを考慮すれば次に移動する最善のタイルが変わってくるかもしれません。

(今度こそ)最初の移動

まあ、大して驚愕の事実などはありませんでしたが。

2歩目は何処へ?

マーカーをつけた2つのタイルのうち、次にどちらへ向かうかは難しい問題です。 つまり深く考える必要はないということです。

2歩目

南へ移動したところ、そこが半島になっていることがわかりました。 **当然、**3歩目の移動は北西の草原にでも向かわせましょう。

3歩目

これで南西方向の視界は晴れました。 そしてあなたの探検家は疲れ果てています。 残りのユニットをどう動かすかを考える時間です。

首都(予定地)に開拓者を向かわせる

首都は南西部に建設すると大まかに決まっています。

首都建設候補地

クジラを都市圏内に入れることは良いことですし、普通は都市は草原か平野に建てるのが妥当です。 この2か所のうちどちらかに首都を建てることになるでしょう。 まあどちらにせよ開拓者を動かす場所は変わりません。

首都のための開拓者移動

ここで、2つの候補地のうちどちらに首都を建てるかを決めてしまう必要はありません。 次のターンになれば探検家を再度動かすことができ、それによってより多くの情報が得られるからです。 それらの情報も踏まえたうえで、どこに首都を建てるのかを判断します。

2つ目の都市をどこに建てるかを考える

さて、首都を建てる位置も(だいたいは)決まりました。 しかし、2つ目の都市をどこに建てるかはまだ考えていません。 考えましょう。

都市と都市の間隔は、大いにプレイヤーの好みによるものの、桂馬飛びの場所に2つの都市が位置していても特に問題はないと一般に言われています。 問題ないというのは、2つの都市が遠すぎないという意味ではなく、近すぎないという意味です。 ここでは、記事を書いた人の好みのため、桂馬飛びよりも1タイルほど遠い位置に都市を配置していくことを考えたいと思います。

もちろん、首都に向かった最初の開拓者と全く同じルートを2つ目の開拓者にも向かわせるのは得策とは言えません。 既に首都を建てる位置は(おおまかに)決まっているので、別の土地を探さなければいけませんし、そこはまだ闇の中です。 初期位置から東側に2つ目の都市を建てることを考えましょう。

第二都市建設候補地

考えるのもそろそろ面倒になってきています。 ちょうど初期地点の南東にいい感じの海岸があるので、ここに都市を建てるのがいいのではないでしょうか。

おっと。この2つの候補地のうち、南側の草原に都市を建ててしまう場合、もし首都を南の平地に配置したならば桂馬飛びの位置になってしまいます。 実際、それは何の問題もないのですが、ここでは記事を書いた人がそれを嫌っているので、やめておくことにしましょう。 なんとも我が儘な理由ではありますが、都市の配置方法はプレイヤーによって非常に個性が出ると言われているもので、その個性というのも、だいたいこういった理由から生じているのです。

では、平野のほうに2つ目の開拓者を向かわせることで良さそうです。 早速開拓者を1タイル東に向かわせて……

本当にそれでいいのでしょうか?

よく考えてみてください。 今検討しているのは、2番目の都市の建設地点です。 このゲームでは最初に建設された都市が首都になりますから、2番目の都市は2番目に建設される必要があります。 (実際、これは非常に大きな問題です。 専制政治下では首都にのみ75%もの生産ボーナスが与えられる他、まあいろいろな違いが生じます。)

ところで首都を建設するための開拓者は現在、まだその途上にいます。 次のターンに予定地に到達し、さらにその次のターンになってやっと首都が実際に建設されるでしょう。 ここで第二都市用の開拓者をすぐに予定地に向かわせても、1ターン余計に待っている時間が生じてしまうのです。

たとえば、まだ見えていない北東部に、第二都市を建設するのにもっと適した場所があるかもしれません。 もちろん、そんなことを言っていて都市の建設が遅れては本末転倒です。 しかし現時点で1ターンの時間の余裕があるのですから、これは活用するべきです。

非常に幸いなことに、初期地点から北東に向かって川が伸びています。 探検家以外の初期ユニットは通常、どれも1ターンに1タイルしか移動することができません。 しかし川に沿った移動は、移動力を1/3しか消費しません。 つまり川の上を移動する場合は、通常のユニットでも探検家のような移動力を得るというわけです。 この川を利用して、北東方向の視界を広げてみましょう。

とはいえ、開拓者をいきなり探索に向かわせるのは、往々にして避けるべきです。 こんなところに移動するんじゃなかった、と思っても引き返すのに合計2ターンかかり、その遅れがそのまま都市建設の遅れに直結するためです。 なので、代わりに労働者を向かわせて先の様子を見させるのが良いでしょう。

労働者の本分は労働なので、よくわからない未開の地に向かわせるよりも地形改善のための労働をするべきだ、と思われるかもしれません。 実際それは正しく、あまり長い間労働者に探検家の真似ごとをさせるべきではありません。 どこで労働者を探索に使うのをやめるか、というのはやや難しい問題です。 とはいえ、2都市目の建設予定地を探すために2体いるうちの片方の労働者を数ターン探索に割り当てるくらいは、全く問題ではないと言っていいでしょう。

では早速……

労働者の探索?

ちょっと待ってください!

この期に及んで、1タイルずつ移動しろ、と言おうとしているのではありません。 そもそも、1タイル移動したところで見えるタイルが新しく増えるわけではなく、すべて既視圏内です。

ちょっとお得

川に沿っての移動は移動力を1/3しか消費せず、またユニットはたとえ移動力が1/3しか残っていなくても0でないならば移動ができます。 なのでこのように一度川に沿って移動した後に目的タイルに移動すれば、どちらも同じ1ターンの移動ですがより多く移動でき、見えるタイルが増えます。 小手先のテクニックですね。 とはいえ、ゲーム開始時の都市展開において、情報は非常に重要です。 1タイルでも広く見えるような、効率的な移動を心がけると良いでしょう。

労働者の探索

北東方面では、あまり東のほうまで海岸線が続いているわけではなさそうです。 ところで、マーカーをつけた部分は視界外となっています。 まあこの海岸線の形を見れば、ここがきっと海だろうということは容易に想像できます。 なのでこのような場所を調べるために、特に最初の都市が建つ前は、わざわざ往復の手間をかけてユニットを向かわせるべきではないと言えます。

もっとも、こういう海だろうと思った場所が海でなかった、ということは稀によくあります。 仮にそのようなことが起こっても柔軟に対処できるよう、選択肢は広く持つようにしましょう。

ここで良くないことに気付くのですが(実際のところ、とっくに気付いていておかしくなかったのですが)、先ほど想定していた平野に第二都市を建設した場合、どうやらクジラを得られないようです。 都市を建設したときに、食料2と生産1を産出するタイルを利用可能であることは非常に重要です。 当然本記事では詳しい解説は行いませんが。

実際、都市を建ててみたら対岸にも土地があり、そこに付随していたクジラを利用できた、というラッキーは存在します。 しかしそれは都市を建ててはじめてわかることであり、頼るべきことではありません。 この場合、労働者を使って平野を灌漑する必要がありますが、平野の灌漑は意外と時間がかかり、その間都市は十分なタイル産出を得られないので、スタートダッシュに多少なりとも影響を及ぼします。

第二都市の新たな建設候補地

このタイルに第二都市を建設してみるのはどうでしょうか? もちろん、まだ周囲の視界が十分に得られていません。 次のターンに労働者を移動させることで、ようやく周囲のタイルがどのようであるかをある程度把握できるでしょう。 しかしここがなかなか良い立地である可能性もあります。 (その理由を問われればいろいろな要素を提示できますが、それはおおよそ、これまでのゲームの経験に基づいて類似する状況との関連性、および付随するマップ設定などの情報から有機的に導出したものであり、一般にそれは勘と呼ばれることがあります。)

今労働者を動かした場所に開拓者を動かしたならば、どうでしょうか? 次のターンに労働者を北に1タイル動かして、そこが都市建設に適した場所かどうか知ることができます。 仮にそれが幻滅するような結果であった場合には、開拓者を南に動かせば元々の建設予定地に移動できますし、それでも首都が建つのと同じターンに第二都市を建設できます。 北のほうが都市建設に良さそうなタイルであれば、開拓者を北に動かすこともできます。

優柔不断ではないか、と思われるかもしれませんが、1ターンのうちに得られる情報には限りがあります。 より多くの情報を得た状態で判断ができるなら、その選択肢を多めに用意しておくことは良いことではないでしょうか。

最後の労働者を移動させる

移動していない最後のユニット

というわけで、2体目の開拓者もまた期待と不安の入り交じった旅路へと出発しました。 ところで、初期地点にまだ労働者が1ユニット残っています。 こいつを動かしましょう。

ここで労働者をどう移動させるか、というのはやや難しい判断が必要なように思われます。 まず、第二都市がクジラを得られない可能性が高まっています。 その場合、近くの平野を速やかに灌漑しなければなりませんが、労働者2ユニットを同時に灌漑に充てれば作業時間は短く済みます。

一方で、現時点で首都と第二都市の間は川で隔たりができています。 最初に2つの都市の間を道路で結ぶというのは悪くない選択であることが多いですが、今回は川に遮られるため道路を引くには迂回せざるを得ず、さらに次のターンの探索次第では都市と都市の距離が開く可能性もあります。 このような状況では、首都と第二都市との間でユニットを移動させるのに時間がかかります。 首都周辺でも地形改善の必要はありますが、労働者2ユニットともを東に向かわせてしまった場合、首都周辺のタイルを労働者で改善できるようになるまでにかなり時間がかかるでしょう。

これらの状況や、今後どのタイルにどのような改善が必要か、ということも考慮して労働者をどう動かすか決める必要があります。 つまり、勘に頼るのがいいでしょう。

0ターン目の移動の完了

最初のターン、移動終了

首都周辺の地形改善ができない、例えば道路が引けないのは問題が多いと考えたため、2体目の労働者は西へ向かわせることにしました。

これですべてのユニットが移動を終えました。 おめでとうございます。 あなたはようやく最初のターンを終えられます。

まだ最初のターンであるにもかかわらず、これだけ多くのことを考えないといけないのか、とあなたはげんなりしているかもしれません。 ですが安心してください。 まず第一に、最初のターンだからこそ考えなければならないことが多くある、ということです。 次に、この記事の解説は無駄に冗長であるということです。 このようなろくでもない記事を長々と読む羽目になってしまったあなたの心中は察するに余りありますが、しかし記事が無駄に長ったらしいのであって、実際にたくさんのことをやらなければならないのだ、と悲観する必要はないと言えるでしょう。 では、最初のターンを終了しましょう。

1ターン目

探索を進める

ターン1

さて、あなたのユニットは移動力を取り戻しました。 やはりまずは探検家を移動させましょう。

探検家を移動させる

やはり、1タイルずつ移動させていくのが良いと思われます。 しかしこれは、今探索している地域が最初に建てる都市から比較的近い距離にあるためです。 (つまり、探索の結果予期しない情報が手に入った場合には、都市を建設する位置を変更しなければならなくなる可能性も存在しているためです。) 一人一島ルールでは、序盤はほかのプレイヤーに干渉されることなく都市の展開が可能であり、先を越されるような心配はありません。 また初期ユニットの開拓者で都市を建ててから次の開拓者を生産できるようになるまでは、通常でも10ターン程度の時間がかかります。 それまでの間に探索を済ませ、次に都市を建てる場所を決められればいいのですから、次のターン以降は深く考えずに探検家を移動させて構いません。

労働者による探索

さて、西岸の形がよりはっきりと明らかになってきました。 次は、島の東側の情報を得るために、労働者を移動させます。

都市の建設地点を仮定してみる

第二都市建設地点確定

労働者を北に移動させたところ、なんとクジラが発見されました。 また場所としても島の端にあたる位置のため、都市を建設するには最適といえます。 首都からの距離は開いてしまいますが、第二都市は北に建設することにしましょう。

ところで、開拓者を北に移動させるのではなく、今開拓者が建っている場所に第二都市を建てる、という選択肢はないのでしょうか? 確かに首都の建設を待つためにこの開拓者は1ターンの間暇になりますが、それは大した問題とはいえません。 実際、ここに都市を建てたとしてもクジラは利用できます。ちょっとその場合を仮定してみましょう。

IF

首都の位置を適当に決め、第二都市まで建設した状態です。 マーカーの地点に、「死角」が発生していることがわかるのではないでしょうか。 あなたの島の陸地に隣接した海タイルに死角をつくることは、非常に良くないことです。 これもまた詳しくは説明しませんが、ここに敵意を持った船が接岸してもあなたは気付くことができず、奇襲攻撃を受けて都市を占領されてしまう可能性があります。

もっとも、少なくともあなたが島全体に都市を建設し終わるくらいまでは、船を出すことができるプレイヤーはいないでしょう。 そのため、3都市目以降でこの死角を埋めるような都市配置を行うことになります。 ですが今回の場合、この死角を埋めるのに妥当な都市の建設地点は一か所しかありません。

編集モードで勝手に都市増やした

死角を埋めるためには、このように都市を配置することになります。 これらの都市はすべて桂馬飛びの位置になっていますから、距離が近すぎるということはありません。 なので、このような都市配置にすること自体はは何の問題もありません。 今回は記事を書いた人がもう少し都市の間隔が開いているほうが好きなので、この都市配置は採用しないというだけです。

しかし、本当に注意していただきたいことは、最初の2都市を建てた時点で、次の都市の配置場所がただ一通りに決まってしまうことがあるということです。 もちろん、その都市配置が良い都市配置であったなら、何も迷う必要はありません。 ただ、最初の2都市を建てた結果、次の都市を不本意な位置に建てなければならなくなるかもしれない、という可能性を頭に入れておいてください。

首都を建設する場所を決める

結局、首都をどこに建てるのか

では、時間を巻き戻してみましょう。結局、あなたは首都をこの二か所のうち、どちらに建てるべきでしょうか? 実際のところ、それは私の知ったことではありません。

首都IF

仮に、首都を草原に建てる場合を考えてみます。 ここに首都を配置した場合に死角となる海タイルをマーキングしています。 このタイルを視界内に収めるために考えられる次の都市の建設予定地は、草原マーカー二か所のいずれかとなります。 しかし、南西側の草原に都市を建てる場合は首都との距離が桂馬飛びの位置になってしまい、悪くはないのですが記事を書いた人の好みとは外れます。 また、北東側の草原はやや陸地がくぼんでいて湾のようになっています。 このような場所に都市を建てると、都市がやや内陸よりになってしまい、利用できる海タイルの数が減ってしまうということは直感的に感じられるのではないでしょうか。

首都建設予定地

平野に首都を建設することを考えます。 この場合、マーカーをした地点の海タイルが死角となります。 都市の間隔が近くなりすぎることを嫌う場合、次に建設する都市はマーカーがしてある草原で確定します。 この草原は都市を建てるには良い場所のように思えるため、ここに首都を建ててしまうのは問題ないでしょう。

以上の理由から、首都は平野に建設することに決定します。 もちろん決定のための判断材料には個人の好みが大いに含まれているため、実際にどのように都市を配置するかはあなたの考え次第です。 ですが重要なことは、最初に都市を建てる際、次の都市をどこに建てるのかも考慮に入れておくべきだ、ということです。 都市を建設した際の死角について考えることは、国防にとって重要であるだけでなく、次の都市の場所を大まかに想定するためにも役に立つため、意識しておくとよいと思われます。

ところで、首都の北西部の草原に次の都市を建てることは決まりました。 しかし、この都市ではどうやらクジラを利用できなさそうです。 クジラがいない土地に都市を建てても良いのでしょうか?

前述のとおり、最初の2都市を建てる際、クジラを都市圏内に収めることは重要です。 これは、食料2および生産1のタイルを都市建設直後から利用できるようにするためです。 しかし第三都市以降の建設までは、いちど都市で開拓者が完成するのを待つ必要があります。 つまり、それまでの間に労働者による地形改善で同等の産出を得られるタイルを用意することができます。 平野を灌漑すれば食料2、生産1が得られるので、都市圏内に平野が1つでも存在していれば3都市目以降の都市建設予定地としては次第点となるのです。 (なお仮に平野が存在しない場合、森を灌漑すれば平野に変化します。もちろん余計に時間ばかりかかるので、あまり嬉しい状況とは言えないでしょう。 森すら存在しないならば、湿地や草原を一度森に変え、そして平野に変える必要があります。もちろんこのような作業は完了までに非常に長い時間がかかります。 都市の圏内に草原と魚しかない、というような状況が予想される場合は、その都市の建設を後回しにし、先に他の場所に都市を建設するべきです。)

1ターン目の移動の完了

ターン1移動終了

労働者の移動が残っていますが、首都からのユニットの移動が簡単になるように道路を建設するのがいいでしょう。 森や湿地といった険しい地形は道路を建設するのに時間がかかるため、可能であれば平地または草原に道路を引いていくのが良いかと思われます。 また、平地と草原は道路を引くことで交易にボーナスがつき、本来0ポイントの産出であるのが交易を1ポイント産出するようになります。 労働者の作業は1タイル移動→作業→1タイル移動を繰り返すのがよく、あまり移動に時間をかけてしまうと作業量が減ってしまいます。 なので道路を引きつつ、灌漑するべき平地にさしかかったときに道路建設と一緒に灌漑を行うのが良いでしょう。

こうして、ターン1の行動も終了しました。

2ターン目

はじめての都市建設

都市建設完了

とうとう、都市の建設に成功しました! このとき、首都から先に都市建設を行うことは絶対に忘れてはいけません。 (先に都市建設を行った都市が首都になるのですから、自己言及的な言い回しですね?) キジがあることによって、首都は75%の生産ボーナスを得て、本来の生産3ではなく5もの生産力を得ているからです。 このように、生産ボーナスはもともとの生産が多ければ多いほど効果が高くなるので、キジや水牛といった高い生産が得られる特産物や、小麦などの多くの食料が得られる特産物(都市のサイズがより早く大きくなり、結果的に利用できるタイルが増えて生産力が上がります)が近くにあるほうを首都に選びましょう。

なお、記事の趣旨からは外れますが、建設した直後の都市の生産物は二都市共に開拓者に変更しておきましょう。 また、研究する科学の決定を忘れてはいけません。 地図を研究目標にして、アルファベットの研究を開始しましょう!

今回は開拓者がそれぞれ2回移動し、ターン2で都市を建てることができました。 最初の都市の建設はできるだけ早いほうがよく、今回は悪くないスタートだと言えるでしょう。 もっとも、開拓者の移動にもっと時間がかかることも、都市の建設に適した場所がなかなか見つからないこともあるでしょう。 ですが、T4くらいまでには第二都市の建設まで完了しておきたいものです。

おわりに

今回の記事ではゲーム開始時に十分な視界が得られていない状態から、どのように最初の都市を建設していくかを解説しました。 記事の中でも幾度か触れたように、結果として得られた都市配置はプレイヤー自身の好みにも大きく左右されます。 なので、この記事からはゲーム開始時の思考の流れを汲み取って頂ければ幸いです。

さて、これでこの記事の役割も終わりです。 これからあなたは島の探索を進め、地形の改善を進め、さらに都市を増やしていかなければなりません。 とはいえ、それはこの記事の扱う内容ではありません。 どうか頑張ってください。